わが国では、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき、生産活動に伴う産業廃棄物についてはへ事業所責任、家庭系の一般廃棄物については当該する自治体が責任を持って管内処理することが、大前提となっている。
っまり、勝手にごみをよその地域に移動させて処理してはいけないというルールだ。
したがって、御殿場市と小山町から一日平均二一〇トン出てる一般廃棄物を、改造工事の最中へどこで処分してもらうかが、大きな悩みとなった。
清掃車に一二一〜「三トンしか積載できないへおよそ一〇〇台分のごみ、この行方は最大の行政課題だった。
一九九八年(平成十年)八月から半年、住民が出すこの膨大なごみを、「どうぞいいですよ、持っていらっしゃい」と言って引き受けてれる自治体を見つけ出すのは、至難の技だった。
そこで、御殿場市長をはじめ、助役、関係する幹部担当者は近隣の自治体、あるいは産業廃棄物処理業者など、心当たのある施設をつぶさに回って平身低頭、処理をお願いした。
静岡県廃棄物対策室にも出向いて、処理先の斡旋を依頼した。
県のご威光にすがったわけだが、この時、厭味を言われた。
廃棄物対策室では、御殿場・小山RDFセンターが国内で最大規模のRDF施設だったためへ以前から視察や情報収集についての協力を求めていた。
ところが、組合側はその都度へまだへ工事が完成していない、多忙で十分な説明ができないなどの理由をつけて、断っていた。
これには県の担当者も気分を害していたという。
そこへもってきて、処分先の斡旋である。
県の担当者からは、「困った時にしか、県に来ないのか」と言われたという。
こうしたこともあって、処理先探しは困難をきわめた。
余所の自治体のごみを処理するなどということは、処理施設が設置されている住民の感情からすれば論外のことだからだ。
一カ月近一、御殿場市の助役や幹部職員がほぼ毎日のように、休日を返上してまでへごみ処理行脚を東に西にと続けたもののへ全量処分の見通しは暗かった。
一方、小山町の対応は冷やかだった。
原因は、RDF導入が御殿場市の主導によって行なわれたという不満があったからだった。
しかし、ようやにして窮状、惨状を見かねて助け船を出してれる自治体へあるいは産業廃棄物処理業者が見つか一、何とかごみ処理のメドだけはついた。
それでもへ物がごみだけに、処理先は富士市や神奈川県の足柄西部清掃組合など近隣の自治体施設のほかも運搬に時間を要する千葉県の成田市へ銚子市へ栃木県の鹿沼市といった遠方の産業廃棄物処理施設を含めて、六カ所に分散しなければならなかった。
結果として、期間中のごみ約六三〇〇トンの処理費は、企業体が大部分を負担したとはいえへ九億七四〇〇万円にのぼった。
ごみの処理先に決着を見たところでへ企業体は突貫態勢を取一、大改造工事にかかった。
生ごみと、それ以外のプラスチック類、紙類などを設計通に分別できず、緊急停止や機内の回転軸、ギアが折れてしまうトトラブルを起こしていた破袋分別機は撤去し、入ってきたごみを確実に裁断してれる粗破砕機を設置した。
内部爆発を頻繁に起こしていた主反応機も、大幅な改良となった。
爆発は水分と生石灰が反応する際に発する一酸化炭素が、ごみの中に混じっていた金属片と、反応機の内部にセットされたごみかはん用の金属製の羽根と接触へ摩擦熱や火花を出すのが原因だった。
そこで、主反応機は、ごみの滞留時間を長敬一、双方の反応をゆっと穏やかにさせて一酸化炭素の急激で過剰な発生を抑制するため、大幅に増設された。
また、かはん用の羽根も中心軸から双翼だったのを、ごみの金属片との接触を棲和させるため、片翼に変更された。
この主反応機の増設に伴い、ごみの保湿効果を安定させる目的で反応室に送る蒸気の量も不足となりへ蒸気発生ボイラーも追加で設置された。
そのためへ灯油貯蔵タンクも既存の一万リットルルのほか、新規に二万リットルのものを増設へ計三万リットルにした。
またごみの重さに耐えられずに蛇行運転を繰返していたベルトコンベアは鋼鉄製の箱型のコンベアに改良し、さらに各処理機器類の排出口付近で起こっていたごみの日詰まを解消する目的で、急角度の部分をゆるいカーブ状に変更するなどの措置を取った。
こうした大掛かりな外科手術のほかへ小さな不具合も調整された。
さらに、処理過程で粉状となったRDFが場内に浮遊して、職場環境を著しく悪化させ、職員が重装備の防じんマスクをつけなければならない状況を改善する対策も、同時に取られた。
ともか一、現場で働職員から、「何が入っているか分からないごみの粉を直接吸い込むのでは、健康に著しい不安を感じる」という声が頻繁に出ていた。
粉じん問題は深刻で、センターを周回するアスファルト道路上でも、白波紋をつるまでになっていた。
このセンター内を浮遊する粉じんは、固まらず、未成形となったRDFが最終工程で回収されて、再びごみピット上部に開けられた排出口から、ピット内に逆流することが、主原因だった(図7を参照)KQ&hの五%は未成形となることからへその量は一日平均六トンとかなの量である。
戻の未成形RDFが排出口から吹き出し始めると、稼働時間中は、ピット内だけでなり、投入場のプラットホームまで、霧状に霞んでしまうという状況が、頻繁に発生していた。
事実へこの状態の中へ現場に五分ほど立ち会ってみると、黒いジャンパーがみるみる白っぽい粉で変色していった。
現場職員によると、防護服を着ているが一日勤務すると髪の毛から首筋へ背中へ足元までザラザラになるという。
労務管理からももこの改善が早急に求められていた。
確かに大改造工事を終了した一九九九年三月末の正式稼働後、一年も経過しないうちにセン夕内の梁や筋交いといったホコリがたまやすい箇所には、高さ一〇センチほどの灰色がかったRDFの粉じんとみられる堆積物が見られた。
未成形RDFがフィードバックしてるごみピットの上部、見学通路に設置された窓ガラスの内側の桟では、これが一五へ六センチほども積もって、異常な環境を物語っていた。
粉じん騒動は、RDFを燃料として利用してもらっている御殿場市内の施設からも、苦情が出ているPeJQfcを積み下ろした一、ボイラーに投入する際へ粉じんが舞って仕方ないという。
環境の国際規格を取得している製薬会社の研究所が六億円余を投じて新設したRDF対応のボイラー施設は、環境汚染を恐れてこの粉じん対策にさらに経費の上乗せを強いられた。
また、灯油の助燃料として日量二トン程度利用している温泉健康センターも、成形がもろすぎて、すぐ砕けてしまうとクレームをつけ、センターにRDFの改良を申し入れ改造工事は突貫に次ぐ突貫へ昼夜を分かたずの大規模なものとなった。
現場には、企業体の業者が常時二〇〇人態勢で配置されて、既設の機器類の撤去へ新たな機器類の設置に右往左往した。
大型機器の取外し、新規設置、これに伴う部品類の交換など、現場は常にハタハタしていた。
限られた工期内に終了させるためへ撤去部品もその都度処分場に運搬せずへセンター西側に隣接するへ将来の増設を見込んで確保した広い空き地に放置したままとなった。
このためへたちまちへ空き地は鉄の巨大な廃棄物置き場となってしまった。
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